10月も半ばを過ぎ、すっかり秋の陽気となりました。朝晩の寒暖差の影響を受け、庭木の葉も少しずつ黄色く紅葉し始めました。
その中でも青々とした葉と実を付けている植物があります。植樹して11年目となるレモンの木です。当初、小さな苗木にレモンの果実が2つだけ付いていました。みかんと同じで数年のうちに果実が付くと嬉しいな・・と思って育てることにしました。
しかし、毎年白い可憐な花が咲くものの待てど暮らせど果実が付く様子がないまま9年経った頃、初めてレモンの実が付いているのを見つけました。「桃栗三年柿八年とはいうけれど、レモンは九年かぁ。」と安堵したのもつかの間、台風で2cmサイズの実が全て吹き飛ばされてしまいました。地面に落ちた実は小さいながらもしっかりと形と香りはレモンそのもの。
待望のレモン収穫が絶たれ、「また来年ね。」とレモンの木に話しかけて希望を翌年にかけました。あいにく翌年は、隣りの沙羅双樹の木にスズメ蜂がハンドボールサイズの巣を作っていたことも影響したのか、可憐な白い花が咲いただけで終わりました。
そして今年の春、大きな決断をしました。一向に実が付かないレモンの木を伐採して、そのスペースに冬用のタイヤを置くことにしました。
再びレモンの木に「ごめんね。実が付かないからもう伐採しちゃうね。きれいなお花をありがとう。」と話しかけ、花が咲き終わる頃を待っていました。途中、ミツバチが来たりしているのを見ては、はちの巣ができていないかを確認したりと時期を見計らっていました。
そうして夏の初めに花がなくなり、いざ伐採!と準備をしているときに見た事のある物が視界に入りました。花の代わりに、小さな緑色のレモンの実がここかしこと木に付いていました。葉の緑色に同化して全く気付かないまま過ごしていたのですが、過去最高の数の実でした。「また台風で実が飛ばされちゃうかも・・」と思いつつ、伐採作業は急遽中止。成り行きを見守ることにしました。
8月、9月と強い台風にも飛ばされることなく、この10月まで20個弱の果実をたわわに付けています。「レモン果実 収穫時期」とぐぐってまず、4個を収穫しました。
味が気になり切ってみたところ、沢山の果汁としっかりしたレモンの香りでした。11年目にしてレモンの果実(しかも無農薬!)を収穫できました。
「石の上にも3年」という諺がありますが、11年目かかることもあるんだ・・と自然界の凄さを痛感しました。
今すぐに結果が出せなくても、時間をかけて、プレッシャーを受けてもあきらめずに粘り強く成し遂げることを「夢」や「目標」に掲げることは人生の中で有りだなと思いました。11年目のつき合いとなるレモンの木に教えられました。あわせて「忍耐強くひたすら待つ」ことも人生の中に入れようと思いました。
レモンの果実の写真をupします!
苦労してもいつかは実ることを教えてくれる内容です。
諦めずに地道に待つこと、挑戦してみることが大切ですね。